前ページ:大船渡 青草子2号目次 次ページ:視察費用

    

■JR東北新幹線 東京へ

 列車に乗り込み、移動の車中、私は東北の視察内容を整理しながら、翌日の総務省に向けて、例の本(市町村合併ハンドブック)を再チェック。松井議長が、一昨夜話題にした島原新聞記事(合併問題)のファックスを見せてくれという。どうぞ!。続いて野田委員長も。うーむ伊達に合併委員をしているのではないな。そんな風にして列車の中で資料を回しながら東京へ向かう島原市議会総務委員会七人の侍であった。

■20年ぶりの東京の夜

 東京の夜は、一緒に食事ではなく、各自自由ということになった。坂本さんさじを投げたか。まず赤坂のホテル(個室)に荷物を置いて、さて。内田さんに声をかけようかなあと思ったが、東京の娘さんに会うとか言ってたし、年の近い坂本さんを誘おうかなと思ったが、やっと私たちから解放されたのだからそっとしておくか。てなわけで、単身夜の東京に飛び出した。学生時代アルバイトしていた銀座あたりに出るかと、地下鉄銀座線に飛び乗った。

 学生時代、電車に乗ると、文庫本に読みふける習慣。文庫本にハマっているうちに乗り過ごして終点浅草に着いてしまった。しょうがない浅草の観音様にでも行ってみるか。仲見世通りの裏にいろいろ食い物屋があったはずだ。仲見世はすでにシャッターが降りていたが例のデザインされた壁画風シャッターが並んで壮観だ。参詣人も多く結構な人通りだ。信心深い私は一通りお参りを済ませて、さて。裏通り(表通り?)。飲み屋、食べ物屋、ゲームセンター、赤提灯、寄席、劇場、ななんとストリップ小屋まである。きれいなオネイサンが超ミニスカートでおいでおいでをする。

 「これは奇遇だ!又会いましたね。松坂さん」振り向くとチンドン屋のかわち家さんではないか。イヤーびっくりした。浅草で観音様とはこのことだ。ま、まさかオネイサンに誘われている現場を見られなかっただろうな!とどめを刺すように携帯電話が鳴る。待ち受け画面に我が娘の顔が笑っている。はいはい分かりました。天網恢恢疎にして漏らさず。

 珍しい喫茶店を見つけた。インターネットカフェである。ほーこれがうわさに聞いたインターネットカフェか。後学のために潜入。畳4分の3くらいに仕切った半個室にパソコンが1台ずつ置かれてずらりと並んでいる。飲み物はセルフの飲み放題で時間料金だ。パソコンはすべて最新のウインドウズXP、情報のプリントアウト(印刷)も出来る。いやー東京はすごいなあと改めて恐れおののく。居酒屋で食事。一人都の夕暮れに故郷想い涙ぐむ。

■総務省

 最終日、地下鉄で霞ヶ関。総務省の前で記念撮影。味も素っ気もない四角い建物。ガードマンが厳重警戒して簡単には入れてくれない。OL然としたキャリアウーマンいかにも賢そうなエリートネクタイ族がセキュリティカードで次から次へと通過する。おのぼりさんの議員たちが議員バッジをちらつかせても相手にしてくれない。中は冷房が効いているのに、暑い夏の日なたに放置だ!委員長が予約をしてある旨を伝えるが、先方の名前が分からず立ち往生。今回の取次ぎをしてくれた地元代議士の秘書が合流してようやく動いた。

 総務省の高層ビル、エレベータで何階まで昇ったのか、ともかくも総務省自治行政局合併推進課の課長補佐が対応してくれた。百聞は一見にしかず。なんと言っても合併情報最前線。今後人を説得する時に使う印籠のようなもので、情報そのものはこのインターネット時代、すでに入手している情報の範囲は超えていなかったというのが正直な感想。わざわざ旅費まで使って訪問する価値があるかないか。

 しかし、ともかくも一度は中央官庁の仕組みの一端を見るだけでも参考になった。この時頂いた名刺を積極利用して、その後何度も合併情報を入手しているのは言うまでもない。ただこの課長補佐なかなか親切で、多分こうしたきっかけがなくて、いきなり電話で問い合わせても丁寧な応対をしてくれるものと思われる。要はこちら側がどれだけ能動的に動くかだ。情報収集とはそんなものだと考える。

一応記念撮影:総務省はかつて自治省といっていた。 / 最後は坂本さんとツーショット。

次ページ