「地域のお客さまが地域で買い物をする」という大原則が崩壊して久しくなりました。地方のお金はどんどん中央に流れていきます。郊外大型店を窓口に地域のお金が吸い上げられています。電話・ファクス一本で、あるいはクリック一つで持ち去られています。中央企業の経営努力に、地域の商店が太刀打ち出来ていないことをまず素直に認めなければなりません。
しかし、流通のすさまじいコストダウンは単に企業努力だけでは説明できません。自動車関連を優遇する世界的な流れが後押しをしているからです。(郊外に買い物に行くにせよ、通販注文をトラックが届けるにせよ)消費者が品物を購入するたびにCO2が発生する今のしくみは地球温暖化を加速する一方です。流通コストの異常な低価格は地球の命と引き替えになっているのです。でも今このことを嘆いても始まりません。
このままでは、街は崩壊してしまいます。ネットにはネットでしかできない分野があり、郊外店には郊外店の持ち味があるでしょう。しかし「地域でできる消費は地域でなされる」のが本筋であります。私たちは誇りを持って、個々の店を繁栄させ、街の空洞化を阻止し、地球を救うのだという気概を持たねばなりません。
このたび、自店の努力研鑽を誓い、会員同士スクラムを組んで頑張るぞという個店が参加して、「島原がんばスタンプ」がスタートする運びになりました。
買い物百円ごとにシールを一枚差し上げるというスタンプ事業は、既に全国の多くの商店街が取り組んでいる事業です。そこに目新しさはありませんが、先行事例を研究すれば、真剣に地道に取り組んでいるスタンプ会ほど成功して、特に地域からの消費流出の歯止めに「ちから」を発揮しています。
十年前噴火災害の中、全国から支援を頂いた「島原」だからこそ、立ち直って「街が元気」になることが本当の恩返しになると考えています。
熱意ある同志の参加と、地域の方たちの暖かい声援をお願いいたします。