合併をしない町(小値賀町の挑戦)

2004/8/15記             合併を考えるTOPへ

●合併をしない町(本物)

有名な矢祭町に代表される「合併をしない宣言」の町。
国の財政政策の失敗の付けが全国に及び、
国はその尻拭いを地方に押し付けてきた。
(平和的に言えば、地方に相談してきた。)
(本来地方のものである税収を、バランスよく地域配分していた
地方交付税を、国のほうで使いたいから、総枠を減らすよ。)
地方交付税の削減である。これをやったら地方はバタバタつぶれていく。
そこで合理化を要求してきた。(押し付けてきた。)

合併は数ある合理化のひとつのメニューにすぎないのであるが、
今の国策は「初めに合併ありき」で動いている。
交付税算定がえの10年保留と合併特例債を飴玉(にんじん)にして・・・

合併をしない町は、この根本の合理化問題を真剣に考えている。
合併をしないで、行政の機構改革、首長・議員・職員の賃金カットを含む
意識改革を目指して頑張っている。
結果的に合併を選ばないだけなのに、周りが(近隣町や県が)合併を
無理強いしてくるから(国に言われるままやっているだけだが、合併の不要な町にとっては
無理強いに等しい行為である。)結果的に「合併しない宣言」までしなければならなくなる。

合併をしない町は、合理化の根本の精神がしっかりしている。
私たちは、この精神を合併をしない町から学ばなければならない。

●合併をしない町(ニセモノ)

日本全国このニセモノがはびこっている。
住民に説明をせず、とりあえず合併協議会を作って
合併協議を進めながら、アレコレ難癖をつけて、合併を崩し
結果的に合併をしない市町村。

合併をすれば、真っ先に合理化される首長三役など、
(天下り組織の長など)、
特例を使っても数年後には合理化されてしまう議員、
そしてじわじわと(公務員法で守られている範囲の中で)
合理化される職員。

結局合理化の最初の取っ掛かりは行政改革である。
その携わっている連中が、自分たちを合理化する。
これが合理化の根本である。

合理化の波は合併をしてもしないでもやってくる。
ただ合併すれば確実に合理化がある。
合併しなければ、先延ばしが出来るから、自分らの
在職中には影響がない。数十年後町がつぶれていても
その時はもう自分は退職金を持っておさらばだ。

日本全国の合併をしない(合併が崩れた)町は、
合理化を考えず、保身だけを考えた結果である。
白々しい表向きの建前はどうでもよろしい。
合併をした(合併をする)市町村も似たり寄ったりである。
ニセモノだらけだ。
合理化を考えず、県の指導に沿って格好だけの合併で
あわよくば合併特例債による公共工事の恩恵にあずかろう
と考える。力関係の中で、全員生き残りは無理だから、
自分たちだけ生き残ろうと運動する輩。・・・
本物の合併をした自治体はどこだ!?

●私たちはどうすればいいのか

地域に応じて、自治体の将来(地域住民の将来)を考え
合併をするのならよろしい。島原は島原半島として
まとまる合併に活路の可能性がる。
私たちは本物の「合併をする町」を選択したい。

矢祭町には、合併に活路を見出せる地域状況ではない。
せっかく国が用意したメニューは残念ながら使えないから
飴玉はなくとも独立独歩別の合理化を考える。結果合併をしない。

しかしやはりおかしいのは合併特例債である。
地方交付税はハードソフト何にでも使える紐なし予算なのに
何でハード事業に限るのか。総務省は特例債の使い道を
地方債の借り換えだろうが福祉教育だろうが
地方住民税の値下げだろうが「なんに使ってもよろしい」と
合併特例法をいじりなおす必要がある。

700兆も借金しているお父さん(国)が、特例債(地方債)は
後々7割バック(つまりまた国債という借金をしてでも渡す)するから
安心して借金せよという。

賢明な息子(地方)は、親父の格好付けを見抜かなければならない。
国という無責任組織ゆえ、現体制にあるTOPどもが、
ただ単に問題先延ばし、借金を続けるサラ金地獄状態であることを
見抜かなければならない。

精神錯乱状態の親父からふんだくることばかり考えて、
尻拭いは後世の自治体がやるだろう。全国3000の自治体で
尻拭いするんだから、うちだけは、早めに借金して使い込んでしまおう
という。そんな地方自治体。

●小値賀町の挑戦
(長崎県、五島列島北部の小値賀町は矢祭町になれるか)
2004/8/14
地方自治の独立、経営に詳しい長野県田中知事が小値賀の招きに応じて
講演会に出席した。これはすごいことだ。
田中さんも暇じゃない。
「合併しない派」には本物とニセモノが入り混じる。
少なくとも田中さんは、小値賀の本物たちが引っ張り出したのだろう。
この辺の経緯を知りたいものだ。
この事例を詳しく研究することで、合併の意味を問い直したい。

※今の島原・有明は合併しないでも合併してもニセモノ状態であろう。
同じニセモノなら、合併しておいたほうがいい。
でもせめて本物に変わっていくために、合理化の精神を確認するために、
対等(新設)合併に切り替える必要がある。
そうでなければ、島原にとっては合併しないほうがいいのかもしれない。
合理化の考え方が全く告知されていない有明町。
時間をかけてまず合理化(財政危機)の話を始めなければならない。

うまく説明で来ていないかもしれないが、
小値賀のニュースを機に書き留めておきたい。

************************************************************************************

市町村合併

合併の判断材料に 田中長野県知事が小値賀で講演

 北松小値賀町離島開発総合センターで十四日、自治体合併について理解を深める「地域自治講演会 みんなで考えよう小値賀はこれからどう進むべきか」があり、田中康夫長野県知事や大学教授らが自治体合併や町づくりについて持論を述べた。合併せず町単独での生き残りを模索する同町では、佐世保市、宇久町との一市二町の合併の是非を問う住民投票が二十九日に予定されている。地域自治の置かれている現状や今後の見通しを考え、住民投票の判断材料にしてもらおうと、町と町議会が開いた。

 町民ら約四百人が参加。第一部では「市町村合併について」を演題に、県市町村合併モデル案策定委員長を務めた猪山勝利長崎大名誉教授ら三人が登壇した。第二部では田中知事が「これからの地域自治のあり方について」をテーマに講演。田中知事は国や地方の財政状況などに触れ、「約七百兆円の借金に苦しむ日本は一体、どこと合併すればよいのか」と問題提起。「合併して中央集権になれば人が減り、山河が廃れる」とした上で、「合併特例債は三分の一が地元負担。合併して必ずしも幸福にはなれるとはいえない。小さいからこそ輝ける自治体があってもいい」などと述べた。

2004年8月15日長崎新聞掲載

市町村合併関連記事