2004/3/23    公日記に戻る

島原市16年度一般会計予算反対討論

議長12番!

 平成16年度一般会計予算案に対して反対の立場で討論いたします。

 

 財政難の今の日本において、地方は合理化を迫られています。国の責任を追及し国庫補助を減らすな、地方交付税を削るな、と地方から訴えても、国を挙げて700兆円もの借金を抱えているのは現実でありますから、どういう形であれ私たち地方自治体は、無駄遣いをやめて倹約に努め合理化をしていかなければなりません。

 このたびの平成の大合併は、こうした流れの中にあります。国が様々な特例を用意して提案している合併は、この倹約合理化の一つの解決策であります。だから私たちはまず合併の第一の目的は倹約合理化であるということをよく理解しなくてはなりません。日本全国、今それぞれの地域の事情の中で合併協議が進められ、私たち島原と有明町もまた合併協議を進めております。順調に進んでいたかに見えていた協議は肝心要の段階に来て足踏み状態が続いております。

 私たちが忘れてはならないのは、合併をしないという選択をしても、合併をするという選択をしても、倹約合理化は絶対条件であるということです。倹約合理化の精神を忘れ、あるいは最初から倹約合理化のことは考えもしないで、合併を機会に今より贅沢をしようと考えているのではないか。合併したら倹約生活が待っているから、合併前に思い切り贅沢をしておこうと考えているのではないか。このたびの予算案を見る限り、全くこの倹約合理化の精神が見えてこない。ただ前年度までの実績をそのまま足し算して、そこにていのいい理由をつけてさらに贅沢を加え、16億円足りません、と言う。足りない16億円は基金という名の貯金を取り崩すだけでして、新たな借金ではないからよかでしょう。・・こんなでたらめな予算をどうして認められましょうか。

 小泉総理は来年度もまた、補助金交付税を1兆円カットと言っております。私たち庶民には1兆円と言う数字はぴんと来ませんが、国民一人当たりにすれば約8000円でして4万人の島原に対して3億2千万円を削減すると言う意味であります。

先般私は、市長に対する一般質問において、有明町との合併後の財政見通しを明らかにしました。昨年秋に示された有明島原の合併後5年間の財政シュミレーションでは、職員数は自然減で、交付税の削減率を1パーセント減で見て、一方で合併の特例の恩恵があるので、現行のサービスレベルを保っていけば合併時の基金は5年後57億はまだ残っている。ただし10年後は基金は残らない。また、有明町が要求している子育て支援や、老人タクシー、自治会長報酬などを受け入れてそれを全市に適用すれば、年間6億円以上が毎年追加負担となり、この計算は成り立たないと言うこと。

今年2月に合併協議会で示された有明島原の財政計画は、根拠となる数値はさらに厳しくなっております。昨年暮れ総務省の出した地方財政計画、交付税額を6.5パーセント引き下げると言う暴挙を受けて、臨時財政対策債を交付税とみなしても、とても交付税1パーセントの削減率ではありえないと3.3パーセントの削減率で計算をしなおした計画であります。当然歳入が減るわけですから、昨年秋の財政シュミレーションより厳しく基金は減少するはずですが、今回示された財政計画では逆に基金が増えている。一般質問において、この矛盾を問い正したところ、今回示した財政計画は有明町の望むサービスは愚か、現行の島原のサービスレベルを保つと言う前提ではなく、合併後10年経っても基金を30億ぐらいは残しておきたいと言う目標計画であると言うことが明らかになりました。

結局歳出を抑えるしかなく厳しい財政運営が要求されるとの答弁。この目標計画を達成するには私の試算では毎年10億円近い歳出削減をしなければなりません。年間予算規模150億の島原市で、有明町と合併しても200億円規模の年間予算で10億円も倹約するのは、数値で言えば5パーセントですが、並大抵のことではありません。

 先ほど現在執行中の15年度補正予算が通過しましたが、結局今年度は収支差し引き、7億円が足りなくて、それだけ基金を取り崩しますよと言うことでした。そしてこのたびの16年度予算では、温泉掘削にかかる費用1億円も基金を取り崩して、合計16億円もの基金取り崩しであります。1億円は市民一人当たり2500円であります。温泉で夢を買うのは結構ですが、もちろん観光関係の方たち、無料で足湯が利用できる人たちは自己負担が見えませんから諸手をあげて賛成しておるでしょうが、掘削後も低温のお湯の追い焚きの燃料代など維持管理費用を含めて考えているのでしょうか。市民の理解が得られる自信があるなら、島原城のときのかわら1枚運動ではありませんが、全市民に2500円の負担をお願いしてみてはどうでしょうか。

 結局14年度末の確定基金額48億円は15年度末で7億円減って41億円。そして今回の歳入不足補填に16億円取り崩して25億円になります。

 昨日有明町議会も3月議会最終日で、15年度の補正予算で基金取り崩し6億円で、今回16年度で一般会計予算5.5億円の基金取り崩しで有明町も似たような事情であります。

 いいですか、合併後現行のサービスを維持すると言う考え方ではとても10年の計画はたたないと言うことで、急遽、10年後の基金残高30億円は確保しようと言う目標計画に書き換えることで、私に言わせればだまし討ちのような計画を合併協議会に提出している。ところがその目標基金残高の前提である島原有明の持ち寄る持参金と言いますか、支度金といいますか、双方の持ち寄る予定の基金は14年末の確定基金残高が基準になっているわけです。島原が持っていく持参金は48億円だと思っていたら、今回の予算を通過させてしまえば、15年度末7億減、今回16億減で、25億円になっているわけです。

有明も同様に、14年末39億の基金は15年末6億減さらに今回16年度予算で5.5億減で28億円まで減っています。

 合併10年後に30億円が残ると言うただでさえ怪しい有明島原の財政計画は、さらに根底から崩れてしまうではありませんか。

 

合併協議会で示された財政計画は、こん16年度の島原市一般会計予算の延長上にあるんですよ。編入合併なんですよ。しかも合併協議会の財政計画の根拠になる数字と、こん16年度一般会計予算の根拠になる数字は出処が同じなんですよ。いずれも島原市の総務課が取りまとめているんですよ。

 有明と合併しても、現行以上はおろか現行どおりのサービスさえ望めない。かといって合併しなければ合併特例の恩恵も無いのだからさらに厳しい。だからこそ合併が前提で財政計画を作るわけだけれど、それは現行の数値の足し算では成り立たない、目標値―つまり削減目標値―を設定するやり方でなければならない。そこまで分かっていながら、今年度の予算は何ですか、あいも変わらず昨年並みの数値の足し算だけではありませんか。私も固定経費がどのようなものかぐらいは理解しております。どうしても削れない予算もあるんです。その意味で各課の担当者が懸命の努力をしているのは承知しております。いきなり5パーセントの歳出削減がいかに難しいかぐらいは承知しております。

 だからこそ倹約できる部分は倹約して、何よりも市民に対して「倹約合理化が合併の本義である」と言うことを、その精神を伝えなければならないのであります。数え上げれば切りが無いので具体的に3点示します。

 まずは仁田団地横カボク公園の用地取得です。カボク公園の整備はナルホド雲仙普賢岳災害前はかなり重点が置かれていたかもしれません。しかし現状では放置状態で観光案内地図からもみっともないからとはずされている場所です。当時用地取得をせず、地代を払っての借地の状態で公園施設を整備するに至った理由は追及しませんが、このたび地主さんから買ってくださいと申し出があって、890万円をぽんと支出する。本当は借り上げるのも止めたい状況だけど、とりあえず仁田団地周辺の環境保全もありますから、長期契約をしているため年間28万円の借地料を払っていたわけで、これは引き続きそのまま借地の状態で継続して、合併後カボク公園をどう整備していくか考えていくべきではないでしょうか。

 具体的な2点目は先ほども基金取り崩しで少し触れましたが、温泉掘削です。合併後正々堂々その温泉掘削の意義を説明して、今回のように100パーセント自己負担でやるのではなく、新市の計画に乗せてそれこそ3割負担ですむ合併特例債を使う事業にすれば7000万円の経費削減です。

 具体的な3点目は市職員の時間外勤務手当ての扱いです。本来労働基準など考える時、残業はあってはならないものでしょう。これもまた昨年並みという発想で残業の実績を元に、予算が計上されています。ご存知のように残業手当は、通常勤務の100分の125、2割5分増しで計上しますから、係長クラスになると時給3500円近くになるわけです。

市役所にパートで出ている人たちの時給は690円でありますから実に5倍の金額であります。うまく段取りをすればパートでも出来る仕事を分業することでずいぶん倹約できるはずです。

 パートでは対処できない難しい仕事が、職員一人当たり平均で282時間あるということですが。これはどうしても時間外で対応するしかないと、いうのであれば職員を増員して、残業時間分を通常業務の時間帯にこなせば、125分の100の給料2割減で抑えられるわけです。雇用にもつながり、時間外経費の2割削減が実現するわけです。

 毎年時間外がこれだけ発生している、それをなんら改善することなく、今年も去年並みで予算を計上する。民間ではありえない予算計上であります。時間外2割削減の目標予算を立てて、どうしてもと言う段になって補正を組むなどの工夫が出来るのではないでしょうか。

 以上具体的に3点ほど挙げましたが、こん予算案には、合併を控えた自治体の姿勢が微塵も感じられません。地方自治体としての誇りも、哲学もない、本当に情けない予算案であります。